児童発達支援センターと事業所でやれること
発達に障害や不安のあるお子さんの児童発達支援を検討されている人のために、児童発達支援センターと児童発達支援事業所の違いや受けられる支援内容についてまとめています。
児童発達支援センターと
事業所の違い
児童発達支援センターは児童福祉法で児童福祉施設として定義されるものであり、専門機能を活かして、地域の障害児や家族への相談、通所事業所への援助、助言を実施しています。
保育所等訪問支援なども行う地域の中核的な療育支援施設でもあります。
一方、児童発達支援事業所は、通所施設を有して障害児やその家族に対する支援を行う療育の場です。
ざっくりですが、行政が行うのがセンター、民間企業が運営するのが事業所と考えるとわかりやすいかもしれません。
児童発達支援事業所のほうが、事業所ごとのカラーや理念、ビジョンなどを確認したうえで、お子さんに合う事業所を選ぶことが大切になります
事業所の選び方は、別のページで詳しく紹介しています。
児童発達支援にかかる費用
児童発達支援は、障害児通所給付費の対象となるサービスであるため、各自治体が交付する受給者証を取得することにより、国と自治体から利用料の9割が給付され、自己負担1割でサービスを受けることができます。利用料は、月間で数千円ということがほとんど。
これは児童発達支援センターでも事業所でも、変わりありません。
所得ごとに利用料の負担上限月額が定められており、利用する日数が多くても、自己負担が上限額を上回ることはありません。
施設利用費用のほか、おやつ代や食費、材料費などの実費が必要となることもありますが、多子軽減措置や食費の減免など、さまざまな制度を利用できる可能性もあります。
児童発達支援センターや
事業所の活動内容
児童発達支援センターや児童発達支援事業所では、親子通園、単独通園、保育園や幼稚園に通いながら支援を受けられる並行通園など、さまざまなスタイルで療育を実施しています。
とくにセンターだから、事業所だから、これはやっている・やっていない、といった、活動内容における違いはありません。
療育の形態も個別、グループ、集団とさまざまであり、独自のプログラムを取り入れている事業所も少なくありません。
集団指導と個別指導を組み合わせるタイプの事業所では、自由遊びやリトミック、運動機能、ソーシャルスキルなどの集団療育のほか、個人による自由活動や個別指導などを行っています。
午前、午後のみ、午前から14時頃までなど、支援時間もさまざま。
通園バスや給食も提供している事業所もあります。
当サイト取材協力のてらぴぁぽけっとの1日の流れを例に紹介
てらぴぁぽけっとの場合は、9時45分~、12時45分~、14時45分~の3つのグループに分かれており、2時間程度の療育を実施しています。
療育はリズムウォークからスタート。
音楽に合わせて歩く、走る、止まる、手をつなぐなど、基本的な動作を行うことにより、体幹の安定やセラピーへの導入がしやすくなります。
個別支援では、個々の目標や障害の特性に応じて個別課題にチャレンジ。
徐々に小集団、大きな集団、家庭でも活動できるように支援しています。
かえりの会でも待つ、座る、順番を守るなど、基本的な生活習慣やルールについて学習。
家庭でもプログラムが実践できるよう、ホームエクササイズも提供しています。
児童発達支援事業所でどんな教材を使って活動するのかは、次のページにまとめています。ご家庭でも参考にできることもあるので、ぜひ見てください。
みんなにメリットがあります
発達に障害や不安のあるお子さんを対象とした療育は、公的な療育機関のほか、児童発達支援センターや民間の発達支援事業所など、さまざまな施設で受けることができます。
幼稚園や保育園よりも少人数で接するため、ひとりひとりのお子さんに合わせて無理なく発達支援を受けることができます。
少し頑張ればできる遊びや課題をクリアすることにより、やればできるという喜びが得られ、自己有用感を高めることが可能です。
保護者にとってのメリットは、専門家からお子さんの特性を教えてもらい納得できることのほか、育て方に問題がなかったことに安心感がもてることも。
苦手なところはサポートし、得意なところを伸ばすという関わり方や家庭での支援の仕方を学ぶこともできます。
さらに、2時間程度であっても1日に自分だけで過ごせる時間が生まれることも魅力と言えるでしょう。
このサイトでは、エリアごとの児童発達支援センターや事業所も紹介しているので、ぜひ活用してください。