【2歳の発達障害】特徴と今できること
2歳は、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)のわかりやすい特徴が見え始める時期です。
ASD(自閉スペクトラム症)は2歳頃までにその特性が現れることが多いですが、特性も人それぞれですし、個人差も大きいです。
2歳を過ぎても単語が出てこなければ、言葉の発達が遅れていると考えて相談に行くことがおすすめです。
2歳のお子さんに見られるASD(自閉スペクトラム症)の特徴には、コミュニケーションの困難さ、反復的な行動や特定のものへの強いこだわりがあります。
ただしこれらの特徴は個人差が大きく、他の発達障害との区別が難しいこともあります。言葉の遅れ、目を合わせることの少なさ、感情をあまり出さない、特定の音に過敏に反応する、などの特徴に気づいたら、専門家へ相談してみるのが良いでしょう。
お子さんの中には、注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害(ADHD)の「じっとしていない」「よく迷子になる」といった特性も見えることもあります。
「話す」「歩く」など、できることが増えるので、周りとの違いを感じる方も少なくありません。
ここでは、2歳の発達障害の特徴と今できることを紹介します。
てらぴぁぽけっとでは、2歳のお子様の場合は言葉の頻度や知っている言葉の数を増やしていきます。その他に簡単な会話や絵本や手遊びなど人との関わりの基礎づくりをしていきます。そして、学ぶための学びとして、真似をすること、お手本を見ること。先生と一緒になにかに取り組む機会を増やすことなどを個別のセラピーの中で行っていきます。
段階別セラピー
発達スケールと照らし合わせて、お子様を目標とする位置へ導く児童発達支援事業所「てらぴぁぽけっと」。
2022年3月30日現在、全国で37のエリアに展開中。
応用行動分析(ABA)を用いたセラピーで、将来的に目指す行動に対し、今できることからプログラムを作成していきます。 保護者様との対話にも力を入れている、気軽に話せる相談先として頼れる存在です。
2歳の「発達障害かも?」の
気になるサイン
発語が遅い
2歳になると「ニャンニャンいた」などの2語文を話すようになる子が多いのですが、発達障害の特性を持つ子は、周囲への関心が薄いために言葉を話さなかったり、言われたことをそのままくり返す特性が見られたりします。
偏食が強い、味やにおいに敏感
感覚過敏やこだわりの強さから、偏食だったり、味やにおいに敏感だったりします。
「色や食感に強くこだわる」、「一般的な味付けを非常に濃く感じる」、「食べ物によって強い粘り気を感じる」など、ひとりひとり特性が異なります。
音や触れるものに敏感
「スピーカーやサイレンなどの大きな音を苦痛に感じる」、「サイレンや雷など特定の音を嫌がる」など音に敏感なことがあります。
また、服の着心地にこだわったり、身体に触れられるのを嫌がったりと、触感がするどいことも。
ひとりで遊ぶことが多い
ひとりで遊ぶことが多く、一緒に遊ぼうとしても関心を示さず、かえって嫌がられることがあります。
外に行っても、ひとりでマイペースに走り出したり、クルクル回るものをいつまでも見続けたりします。
特定のものへの
こだわりがみられる
規則性のある名詞や数字を覚えたり、一度覚えたルールや手順をしっかり守ったりと特定のものへのこだわりがみられます。
ルールや手順を覚えるのは得意ですが、臨機応変に対応するのは苦手です。
同じ動きを繰り返す
手をヒラヒラさせたり、クルクルと回り続けたりと同じ行動を繰り返すことがあります。
これは「常同運動」といって、同じ動きをくり返すことで、不安や緊張を和らげていると考えられています。
泣かない、あまり笑わない
ひとりで部屋にいても泣かなかったり、笑いかけても笑い返さなかったりと、表情が乏しいことがあります。
発達障害の特性を持つ子は、相手とつながろうとする力が弱いためです。
寝つきが悪い、すぐ目が覚める
疲れているのになかなか昼寝しなかったり、夜中に何度も目が冷めたりと睡眠のリズムが不安定なことがあります。
泣き方が激しい、
いつまでも泣き止まない
「コミュニケーションを取るのが苦手」、「気持ちのコントロールがうまくできない」、「言葉でうまく伝えられない」などの理由から、激しく泣いたり、いつまでも泣き止まなかったりします。
抱っこを嫌がる
感覚過敏の場合、少し触れられただけで痛みや圧迫感を感じて、抱っこを嫌がることがあります。
目が合わない
相手の顔や表情に興味がなかったり、家族や友達の顔を覚えて区別する「認知の発達の遅れ」があったりして、目が合わないことがあります。
人見知りをしない
他人への興味関心が薄いので、人見知りしないことがあります。
そのため、誰にでも話しかけたり、保護者がいなくても平気な顔をしていたりします。
2歳になっても「話さない」「歩かない」場合は、医師や保育士に相談してみましょう。
相談して、すぐに「発達障害です」となるケースは、この年齢ではそこまで多くなく、診断がつかないことも。
診断の有無に限らず大切なことは、次にどんな方向に進めばよいのかの指針を見つけること、そしてなにより保護者様とお子さんが、過ごしやすくする方法を見つけることです。
早く対応できれば、コミュニケーションのとり方や、感覚過敏を和らげる方法を学べます!
相談はどこにすればいいのかは、次のページにまとめましたので、距離や、きもちの面などを考えて、いちばん相談しやすい先を選択してください。
自閉スペクトラム症・自閉症スペクトラム障害(ASD)の特性など、もっとくわしく知りたい場合は、以下のページにあります。
生きづらさをやわらげていく
療育を活用して
療育とは「子どもを支えること」です。
専門家と協力して、発達障害の特性を持つ子への「適切な関わり方」を学びます。
療育によって特性が治るわけではありませんが、生きづらさをやわらげていけるでしょう。
療育はどこで受けられる?
保健所や役所に相談すると、児童発達支援事業や児童発達支援センターなどを紹介してもらえます。
また、乳幼児検診のときに、自治体運営の療育施設を紹介されることもあります
指導には、作業療法士や言語聴覚士、臨床心理士など専門の知識や経験を持った専門家が対応。
費用は数千円程度、無料の場合もあります。
療育はお子さんにも
家族にもプラスなもの
「どうやって関わっていけば良いかわからない」と、ひとりや、ご家族だけで悩んでいませんか?
適切な関わり方がわからないと、お子さんも家族もつらい思いをしてしまいます。
早い時期から療育を受けることで適切な対応ができ、お子さんも生きづらさを和らげていくことができます。
専門家に相談すると、子どもの特性への理解が深まるのはもちろん、同じ悩みを持つ人たちとのつながりができるきっかけになるでしょう。
悩みを共有できれば心が軽くなります。
ひとりや、ご家族だけで悩まず、生きづらさをやわらげる方法を一緒に探していくことが大切です。
ステップアップ
療育というのは、「今の困りごとの解決と、将来の自立をめざす」ための支援のこと。
行政が運営するものも、民間が運営するものも、豊富にあり、お子さんのステップアップに役立つのはもちろん、保護者様の参考にもなり、ほっとひといきつける時間を確保できることにもなります。
お子さんの特性に対して、お子さん自身が対処法を知って、実行できるようになり、かつ保護者様もお子さんの特性の理解を深めることができます。
このサイトでは、エリアごとの児童発達支援センター・事業所をまとめたページがあるので、参考にしてください。