お子さんの発達障害にいつ気づいた?
お子さんの発達障害はいつ頃気づくことが多い?
発達に関する悩みを抱えたパパ・ママ向けのQ&Aサービス「ふぉぴす」を運営する株式会社SVCは、1歳~12歳までの保護者様を対象に行った「発達障がいを疑った時期について」のアンケート調査の結果を公表。その結果をもとに、発達障害はいつ頃気づくことが多いのかについて紹介します。
2~3歳で発達障害かも?と思った方が大半
アンケート調査によると、お子さんの発達障害を疑った時期で多かったのが2~3歳の頃でした。
2歳は言葉を話し始める時期で、お子さんの言葉がなかなか出ない様子に発達障害を心配する保護者様が多いようです。3歳はというと幼稚園への入園などで集団生活に入るお子さんが多く、ほかのお子さんとの違いを見て気づくケースも。また、各自治体で行われる3歳児健診での違和感や指摘が、お子さんの発達障害を疑うきっかけになることもあるようです。
1歳頃に気付いたケースは1/4程度
1歳半の頃にある大きな健診で、同じ月齢のほかのお子さんを見て「うちの子って、もしかして遅れてる?」と心配になる保護者様も多いよう。特に初めての子育てだと比べる対象がいないので、「こんなもんなのかな」と思っていたら実は発達障害だったというのはよくあるケースです。
周囲からの指摘で気づいたケースも6.5%
なかには周囲から指摘されて、お子さんが発達障害だと気づいたというケースも。回答した保護者様からは以下のような声があがっています。
- 子が一歳の頃にコロナが流行し、第一子だったこともあって保育所に指摘されるまで気づくことが出来ませんでした。(女性/30代前半)
- 学校で特性が暴走し始めた頃も家では変わらず過ごしていたので、最初に学校での様子を聞いた時は信じがたいものがありました。それからしばらくして家でも不安定になり、私に対しても暴言暴力が出るようになりました。(女性/40代後半)
- 指摘されてまず思ったのは、異常なまでに自分のルーティンにこだわっており、それが崩れることを何より嫌っていることや、先の見通しが立っていないとものすごく不安を感じることが、自閉スペクトラム症からくるものだった。(女性/40代後半)
【年代別】お子さんの発達障害の特徴
お子さんの発達障害の特徴を年代別に紹介します。ただ、そういう傾向が見られるというもので、お子さんの発達障害の有無を断定できるものではありません。お子さんの成長には個人差があり、個性の現れ方もさまざまのため、あくまでも参考としてご確認ください。
0~2歳
0~2歳は、自閉症スペクトラム症(ASD)からくる発達障害の特性が現れやすい時期です。幼少期に気づきやすいので、多くの場合だと3歳までに診断可能とされています。1歳半健診や3歳時健診で気づく方が多いようです。
0~2歳の頃に見られる症状の例としては、抱っこや手をつなぐことを嫌がる、視線が合わない、笑顔があまり見られない、言葉の遅れがある、寝つきが悪くて少しの物音でも起きてしまう、身振り手振りを真似しない、親の後追いをしない、1人遊びが好きなどがあげられます。
3~4歳
3~4歳の頃にみられる症状としては、2語文を話さない、てのひらを自分に向けてする逆さバイバイをする、同じ場所をクルクル回ったり跳ね続けたりする、表情の変化が少ないなどがあげられます。
また、3~5歳の未就学期は注意欠陥多動性障害(ADHD)に気づきやすい時期です。ADHDは発達障害の種類のなかでも最も多く、主に行動面において「不注意」「衝動性」「多動性」といった特性を持っています。ADHDのお子さんは集団に入ろうとしなかったり、お友だちを叩くなどの乱暴な行動をしたり、先生の話を無視したりなどの行動がみられ、保育園や幼稚園での集団生活をきっかけに症状に気づいたり、先生から指摘を受けたりするケースが多いようです。
5~6歳
5~6歳の頃にみられる発達障害の症状には、感覚に偏りがあってちょっとしたことにも過剰に反応したり、集団行動ができなかったり、特定のものにこだわったり、パニック(かんしゃく)を起こしたり、ルールが守れなかったりなどがあげられます。
7歳以降(小学校~中学校)
ADHDの特性は年齢的なものと受け取ることもできるほか、ほかの疾患との見分けが難しいため、大きな集団の中に入る小学生の頃に診断されることの多い障害です。また、就学後は発達障害の1つである学習障害(LD)にも気づきやすく、低学年で違和感を覚え、中学年以降に診断されるケースが多いようです。
この時期にみられる症状としては、遅刻や忘れ物が多かったり、ルールや順番を守るのが苦手だったり、授業中にじっとしていることができない(注意されても繰り返す)、文字が読めない、書き間違えるなどがあげられます。
まとめ:お子さんの成長ペースは人それぞれ
発達障害という特性が一般的に知られるようになったことから、「うちの子も、もしかして?」と早い段階で疑いを持つ保護者様も増えました。発達障害でなくても、多くの保護者様がお子さんの発達に関する不安を抱えているものです。ただ、成長のペースはお子さんそれぞれで、発達にも個人差があります。
また、お子さんが発達障害だと診断されたとしても、早期発見と療育により適切なサポートを受けることができれば、健やかに成長していくことができます。お子さんの発達で不安に感じることがあれば1人で悩まず、発達障害に関する支援や診断を行っている公的機関や専門家に相談してみてください。保護者様やお子さんが抱えている困りごとの改善につながるきっかけとなるはずです。