【0歳の発達障害】特徴と今できること
赤ちゃんの成長は個人差が大きいので、この下に書いてある特性が当てはまるからといって発達障害とは限りません。
ただ、発達障害であろうとなかろうと、子どもの将来を考え、今から動いていくことはとても大事。
0歳から症状が出るのは、発達障害の中でもASD(自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)という種類になります。
段階別セラピー
発達スケールと照らし合わせて、お子様を目標とする位置へ導く児童発達支援事業所「てらぴぁぽけっと」。
2022年3月30日現在、全国で37のエリアに展開中。
応用行動分析(ABA)を用いたセラピーで、将来的に目指す行動に対し、今できることからプログラムを作成していきます。 保護者様との対話にも力を入れている、気軽に話せる相談先として頼れる存在です。
みてね
0歳の赤ちゃんの
気になるサイン
泣かない、あまり笑わない
ひとりでいても泣かず、保護者が微笑みかけてもあまり笑わないなど、発達障害の特徴を持つ子には「愛着行動」をほとんどしない場合があります。
寝つきが悪い、すぐ目が覚める
子どもの睡眠は成長するにつれて、朝まで寝られるようになるなど、いい方向に進むことが多いのですが、発達障害の特性を持つお子さんは、夜中に何度も目が覚めたり、朝早く起きてしまったりと睡眠のリズムが整わない場合があります。
ただ、0歳児ではなかなか判断が難しいところです。
泣き方が激しい、
いつまでも泣き止まない
自閉症スペクトラム症の特徴に「感覚過敏」があります。
そのため、においや音、肌触りなど、些細なことに反応して泣き続けていることが考えられます。
抱っこを嫌がる
感覚過敏の特性を持つ子は、抱っこされると強烈な圧迫感や痛みを感じることがあります。
また、ストレスが溜まっていると、いつも以上に感覚が敏感になり、激しく抱っこを嫌がります。
目が合わない
「名前を呼ばれてもこちらを見ない」「話しかけても無反応」であることは少なくありません。
とくに、集中して遊んでいると、周りのものや音をシャットダウンして、反応がまったく返ってこないことがあります。
人見知りをしない
相手に対して興味がないので、人見知りをしない場合があります。
また、人の顔よりも、耳や鼻などの顔のパーツや周囲のものに興味が向いていることも少なくありません。
これも、0歳~幼児期では、眼鏡などに興味を示すことも多いため、よくある行動とも言えます。
これらの様子=発達障害では
ありません
発達障害の特性は、子どもなら誰でも持っている特性です。
気になる特性を見ていくと、手のかかる子やかからない子など、ひとりひとり異なります。
そのため、リストにある特性に当てはまるからといって、発達障害であると判断するのは早すぎるのです。
診察に行っても、0歳の時点では、診断名はつきませんので、焦りすぎないことが大切です。
おかしいなと感じたら、気になる様子をメモしておきましょう。
こんな対応で少し
改善できるかも
赤ちゃんが泣くのは「原因」があります。
感覚過敏の子は「慣れる」ことができないので、環境を変えた方が、お互いにストレスが少なくて済むでしょう。
以下の例を参考にしてみてください。
光をやさしく
蛍光灯や太陽の光が苦手な場合は、照明を変えたら落ち着くことがあります。
においの出る柔軟剤や
ボディーソープなどを控える
柔軟剤やボディーソープを無香料のものに変えたら抱っこを嫌がらなくなることがあります。
離乳食を食べてくれるなら
同じものを
離乳食の硬さや舌触りが変わると食べないことがあります。
同じものばかり…と罪悪感を抱く必要はまったくありません。
窓の開閉などを控える
窓の開閉で、室内の空気が動くと泣き出すことがあります。
肌ざわりのいいベビー服にする
化学繊維の肌触りやゴワゴワ感を嫌がることがあります。
極力音に配慮する
聴覚が敏感だと、生活音に強く反応を示すことがあります。
ママが休める時間を作って
「何をしてもすぐに泣いてしまって、どうしたら良いかわからない」と育児に疲れてしまっているママも少なくないでしょう。
まずは、ママが休める時間を作ることが大切です。
週末はパパに子どもを見てもらう時間をつくりましょう。
可能なら実家やファミリーサポートの活用もおすすめです。
わかっていないわけ
じゃないので安心を
反応がなくても、保護者からの働きかけがわかっていないわけではありません。
0歳は愛着関係を築く大切な時期なので、話しかけたり笑いかけたりして「大好き」という思いを伝えましょう。
反応がなくても愛情は伝わっているので安心してください。
不安な気持ちは
どこに相談したらいい?
相談先は、実は色々ある!
「発達障害なのでは?」と不安を感じたら、ひとりやご家族だけで悩まずに専門機関に相談しましょう。
とはいえ、専門機関では、診察を受けられるのが数ヶ月先になることも珍しくありません。
早期発見・早期支援が大切なので、まずはかかりつけ医や保健師さんに相談するのがおすすめです。
かかりつけ医や保健師さんであれば、面識があるので相談しやすいですし、必要があれば専門機関に紹介状を書いてもらえます。
地域で相談できる場所
- かかりつけの小児科
- 子育て支援センター
- 保健所や保健センター
- 保育所、幼稚園、学校など
「診断名がつかないし、相談はまだいいかな」「相談したら、子どもが発達障害と診断されてしまうかも」
そんな不安があり、中々相談に足を延ばせない保護者様もいるのではないでしょうか。
安心してください、相談に行って、即「発達障害です」となるケースは、この年齢では少ないです。では、なんのために相談に行くのかというと、療育など、次のステップに進むためと、子どもの将来のため。
それは、保護者の皆さんの、今のこころとからだの負担を軽くしてくれることにもつながります。
とくにひとり目のお子さんだと、「0歳はこんなものかな?」と思うこともあるかもしれませんが、少しの違和感は早めにつぶしておくのがいちばんです。
「違う」と思ったら
相談先を変えることも大事
不安な気持ちを抱えて相談にいっても、気持ちに寄り添ってもらえなかったり、想像していた対応と異なったりと最適な相談先にならないことがあります。
相性もあるので、違ったと思ったら相談先を変えてみましょう。
子どものことを「一緒に考えてくれる」と保護者様が感じられるような、相談相手を探し続けることが大切です。
相談に行くときに、
用意しておくといいもの
発達障害の特性を持っているかは、様々な視点から判断されます。
そのため、これまでの子どもの様子や成長過程がわかるものが診察の参考になります。
普段から気になる様子を書きとめ、写真や動画も残しておきましょう。
連絡ノートや通知表など、園や学校での様子を知れるものも重要な手がかりです。
初めて診察を受けるときは、保護者も子どもも緊張してうまく伝えられないことがあるので、参考になるものを事前に用意しておくとスムーズです。
- 気になる様子をメモしたもの
気になる様子を箇条書きにしておくと、伝え忘れを防げます。 - アルバムや動画
普段の様子や成長過程を知る参考になります - 連絡ノートや通知表
園や学校での様子を知る手がかりになります。
療育というのは、「今の困りごとの解決と、将来の自立をめざす」ための支援のこと。
行政が運営するものも、民間が運営するものも、豊富にあり、お子さんのステップアップに役立つのはもちろん、保護者様の参考にもなり、ほっとひといきつける時間を確保できることにもなります。
「療育は早いうちからがいい」というのはよく言われることです。0歳の場合は、お子さんの特性に対して、お子さん自身が対処法を知って、実行することは難しいですが、保護者様がお子さんの特性の理解を深めることができます。
このサイトでは、エリアごとの児童発達支援センター・事業所をまとめたページがあるので、参考にしてください。